夏の草刈を終えた竹林に、ノブキ（白フキ）や ドクダミ（薬草茶）がもう新芽を伸ばしはじめます。
コオロギやバッタなどで足の踏み場がないほど賑わっている「いきいきたけのこ東山」の竹林です。

「お礼肥え（おれいごえ）」 は今年の収穫に感謝し、シーズン終了後に散布する肥料のことです。
葉の光合成を良くし、根の伸長に力を与えてくれるオーガニック系の完全有機と完熟鶏糞、
もみ殻粉砕堆肥をたっぷりと竹林に与えます。
● 「いきいきたけのこ東山」は、有機JAS（日本農林規格）認証を取得しています。

「天地返し（てんちがえし）」は重機を使い、赤土を深さ２ｍほど掘り返す作業です。
竹林が見事に生き返ります。
竹の根が伸長するには2～3年かかりますが、良質の有機たけのこを収穫するための大切な作業です。

東山町では、20軒ほどの生産者がたけのこを栽培し、毎年県内外に約60トンを出荷しています。
昭和53（1978）年発刊の「東山町史」によれば、加賀藩から東山に初めて孟宗竹が贈られたのが、
今から170年ほど前の江戸時代にさかのぼります。
そして、本格的に商品としてのたけのこ栽培が始まったのが大正時代になってからで、
およそ100年の歴史になります。